敷金
預けるお金で、退去のときに債務を差し引いた残りが返ってきます。
民法622条の2第1項は、敷金を「賃貸借契約から生じる借主の債務を担保する目的で借主が貸主に交付する金銭」と位置づけています。家賃の滞納や、不注意でつけた傷の修繕費など、契約から生じる債務を担保するためのものです。
したがって、明け渡しのときに借主の債務を支払った残りは返ってきます。逆に、住んでいる間に「今月の家賃を敷金から引いてください」と借主から求めることはできません(同条2項)。
国土交通省の令和6年度住宅市場動向調査(三大都市圏の民間賃貸住宅入居世帯)では、敷金・保証金があった世帯は57.7%で、その月数は「1か月ちょうど」が61.7%と最も多くなっています。
「敷金」という名前でも中身が違うことがあります。国土交通省の相談対応事例集は、契約時の一時金を、全額返ってくるもの(敷金)、返ってこないもの(礼金・権利金)、一定額を差し引いて返すもの(償却・敷引)の3つに分けています。名前ではなく契約書の条文を読む必要があるのはこのためです。
契約する前に、聞いていいこと
そのまま読み上げて使える形にしてあります。署名する前に聞くのが要点です。
- 「この敷金は、退去時に全額精算の対象ですか。差し引かれる定額分(敷引・償却)はありますか。」
- 「契約書の第何条に敷金の返還が書いてありますか。」